沿 革

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沿 革



 本教における教学研究の動きは、早くは明治36、7年頃から在京学生を中心として自主的に興されたことに始まります。

 教団に付属する研究機関としては、教義を討究研鑚するために、教師育成機関である教義講究所(現金光教学院)に研究部の設置が願われるようになり、昭和11年に「教義講究所研究部」が設けられました。しかし、戦前における研究活動は、教内外からの制約やその他の事情から本格的には進められませんでした。

 戦後、信心興隆への祈りが教学確立への願いとなって現れ、昭和21年教規により、機構上独立した研究機関の設置が検討されましたが、当時の教団の実状から、金光教学院に教師育成のための「育成部」と、教学研究のための「研究部」がおかれることとなりました。「研究部」は、その成果を金光教学院研究部編『金光教学』誌上に発表し、金光教学の振興に大きな足跡を残しました。

 そして、昭和29年4月、金光教の制度、機構の全面的改革により、総合的な教学研究機関設置が決定され、その11月、従前の教祖伝記奉修所、金光教学院研究部など、教学関係諸機関の使命と業績を継承、摂取して「金光教教学研究所」が新設されました。発足時には、史的研究・教義研究・布教研究・文化研究の4部門が設けられ、研究活動が始まりました。

 教学研究所では、教内の代表からなる評議員会を設けており、研究所に関わる重要事項について諮り、つねに全教との緊密な繋がりをもって、絶えず本所の動きに対する批判を受けつつ、生きた本教信心の真髄を組織的体系的に把握していくことを念願しています。

 現在の本所の組織は、所長の統括のもと、教祖・教義研究部門、教団史研究部門、調査研究上必要な資料の整理・保管及び運用をする資料室、事務室から構成されており、本教信仰の自己吟味、自己展開に資することを目的として、研究の基礎確立、資料の収集、研究者の育成等の業務を取り進めています。

 研究成果は、昭和33年以降、毎年9月に発行する紀要『金光教学』に取りまとめて教内外に発表しています。

 さらには、教学研究活動の延長として、本部教庁からの委託を受けて、『概説金光教』(昭和47年)の編纂・執筆を始め、『金光教教典お知らせ事覚帳注釈』(平成元年)、『金光教教典人物誌』(平成6年)、『金光教教典用語辞典』(平成13年)等の、教典注釈書類の編纂や、『教団史基本資料集成』(平成13年)の編纂・刊行にも取り組んできました。
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