| 理 念 | |
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金光教教学研究所は、昭和29年11月1日に金光教の教学研究機関として開設されました。今年で、設立年を数えます。金光教の信仰の本質の探究を目指し、教祖、教義、教団史の各分野の研究に取り組んでいます。
その理念について、草創期の所長である大淵千仭は、次のように述べています。
教学は、本来信心の自己吟味であり、信仰生活の拡充展開を本務とする。この故に、その基盤は、あくまで本教の信心に置かれねばならない。もし、教学研究が現実の信仰体験から遊離し、教祖のそれを逸脱するならば、たとえ如何に精緻な教学体系を樹立し得たとしても、それはもはや本教教学たるの意義を失えるものである。他面また、なんらの教学的反省、整理をともなわない信仰は、如何ほど熱烈であろうとも単に偏狭な独善的信念であるにとどまり、その信心生活の進展は望み得べくもない。教祖の信心は、決してさようなものではなかった。御伝記「金光大神」を味読するとき、われわれはそこに、烈烈たる信仰の力を感銘せしめられるとともに、つねにそれが反省吟味せられつつ、不断に展開しているすがたを見出すのである。われわれは、かかる教学を追求し、もって道理に合うた信心の展開に資するところあらんことを願いとする。 (昭和33年3月1日 紀要『金光教学』「発刊に当たって」より抜粋) 教学研究の基本性格とは「信心の自己吟味」、つまり「私たちの信心はこれでいいのだろうか」という問いを信仰者である自らに問いかけ続けること、そして、「信心の自己吟味」をもって、信奉者の信仰の拡充展開に寄与することです。
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